前の記事に続き、今回は”対空砲火”での、”改修効果”についてを主に取り扱います。前回の記事で取り扱わなかった、具体的な割合撃墜、固定撃墜の計算式等もこちらに。
(2018/04/03 対空噴進弾幕について加筆・他修正)
加重対空値と艦隊防空値
対空兵装の対空には「加重対空値」の補正と「艦隊防空値」の補正があります。
ざっくり説明すると「加重対空値」は艦の対空と同じもので、
その艦艇の対空力を引き上げるもの。”迎撃艦に選ばれた場合のみ”参照されます。
(通常の艦の対空値と同じ認識でOK)
「艦隊防空値」は艦隊全体に寄与するもので、”艦隊全体に”影響します。
前回の記事で説明した「割合撃墜」は「加重対空値」のみを参照し、
固定撃墜は「加重対空値」「艦隊防空値」の両方を参照します。
※艦の対空自体は”加重対空値”として計算されます。
割合撃墜の計算式
割合撃墜は、敵の艦載機のうち、何%落とすよーというもの。
敵の艦載機が36で20%なら7機撃墜(端数は切り捨て)ですし、
敵の艦載機が180で20%なら36機撃墜ですね。
で、計算式ですが
加重対空値/400
加重対空値=艦の”素の”対空値+装備の加重対空補正値(改修効果含む)
※対空砲等で増えた数値は関係ないので参照しない
という式を採用します。
素の10cm高角砲+高射装置であれば、加重対空値40なので、
40/400=0.1 つまり10%割合撃墜が増えていると考えればOK。
素の対空100の艦に、10cm高角砲+高射装置を2本(80)装備すれば、
180/400=0.45つまり割合撃墜で45%削れます。
※後述する固定撃墜に影響する効果もあり。というかそっちが大事。
とりあえずここではこういう効果があるよーくらいの認識で十分。
固定撃墜の計算式
固定撃墜は、割合撃墜の後に、”固定で◯機”撃墜します。
なお前回説明していますが割合撃墜・固定撃墜ともに成功率は50%なので、
割合撃墜の後に固定撃墜も発動するのは25%ですね。
で、計算方法ですが
固定撃墜 = {(加重対空値+艦隊防空値)*”対空カットイン変動ボーナス補正”}/10[機](端数切捨て)
艦隊防空値=”各艦の艦隊防空ボーナスの合計”×陣形補正× (2 / 1.3)
※艦隊防空ボーナスは全装備計算後各艦艇で少数切り捨て
ざっくり要約すると
- 「加重対空値」と「艦隊防空値」を足して、
- 対空カットインが成功した場合にその補正をかけて
- それを10で割ったもの
が固定撃墜成功時に落とせる敵機の数となります。
艦隊防空の値は出た数値を大体1.5(2/1.3≒1.538)倍、
更に陣形によってはそこに1.6倍(後述)されるので、掛け算の効果で
この数字がかなり大きくなると思えば良いでしょう。(1.538×1.6で2.46倍)
また、対空カットインの補正がなければ基本は1.0倍ですが、
対空カットインが発動した場合例えば秋月であれば
更に最大1.7倍に固定撃墜を増やすことが可能になります。
(2.46×1.7= 最終的に最大4.182倍)
参考:
→対空カットインのまとめと装備例
対空兵装の効果・改修効果
ここまでは式の説明で、加重対空値・艦隊防空値ってどういう装備にかかってるの?
という話になるのでそちらに移ります。
加重対空値
装備名/改修値 | ☆0 | ☆6 | ☆MAX |
---|---|---|---|
25mm三連装機銃 | 36 | 45.79 | 48.64 |
25mm三連装機銃 集中配備 | 54 | 63.79 | 66.64 |
12cm30連装噴進砲改二 | 48 | 57.79 | 60.64 |
10cm高角砲+高射装置 | 40 | 47.34 | 49.48 |
90mm単装高角砲 | 32 | 39.34 | 41.28 |
13号対空電探改 | 12 | 12 | 12 |
94式高射装置 | 12 | 16.89 | 18.32 |
改修しないままの補正値と、改修の効果をざっくり。
機銃系の加重対空値、対空砲の加重対空値がかなり大きいのを理解しておくこと。
改修の効果はそれなりにあるくらいの認識でOK
安い改修として有力視されつつある25mm三連装機銃であれば
☆9で加重対空値が12アップ。12/400なので改修での
割合撃墜は3%程度(0~1機程度)の上昇です。
あくまでも加重対空のみを見てるので誤差レベルに見えますが、
実際には火力と雷装に影響もあります。
補強増設の機銃の効果は?
現実的に量産できる”25mm三連装機銃 集中配備”を補強増設に配備した場合、
その艦が対空迎撃として選ばれた場合に割合撃墜率が凡そ13%。
固定撃墜が5-6機分アップします。
更に、(厳密には正確な計算ではないですが)
艦隊防空値が1.8加算されるため、1艦隊に機銃を配備した場合には
1.8×6で10.8,艦隊防空としての固定撃墜値が1-2機分程度アップします。
カットイン艦や雷巡の補強増設にに機銃をおくと良いと言われるのは
加重対空値の穴埋めが出来るからですね。
割合撃墜もですが、固定撃墜の基本数値に影響してくるため、機銃を装備することによって
“固定撃墜が発動したのに敵スロを全滅させれなかった”ケースを減らすことにつながります。
また、本題ではないので触れておくだけにとどめますが、
改修機銃を補強増設に乗せることにより、昼戦の砲戦・雷撃戦威力を上げることが出来ますね。
対空噴進弾幕
2018/02/05のアップデートにて、
12cm30連装噴進砲改二に対空噴進弾幕効果が追加されました。
対空噴進弾幕に対し、”加重対空値が高ければ高くなるほど発動率が大きくなること”
が確認されています。
参考:
→対空噴進弾幕を活用しよう 12cm30連装噴進砲改二の入手等
艦隊防空値(艦隊防空ボーナス)
装備 | 倍率 |
---|---|
主砲・副砲・機銃・艦載機・水上機・etc | 0.2 |
高角砲(主砲/副砲)・高射装置 | 0.35 |
電探 | 0.4 |
三式弾 | 0.6 |
上は重要でないので
三式弾だけちょっと倍率が高いくらいの認識でも大丈夫。
例:三式弾の対空5×倍率0.6=3
例:10cm高角砲+高射装置の対空10×0.35=3.5
装備名/改修値 | ☆0 | ☆6 | ☆MAX |
---|---|---|---|
25mm三連装機銃 | 1.2 | 1.2 | 1.2 |
25mm三連装機銃 集中配備 | 1.8 | 1.8 | 1.8 |
10cm高角砲+高射装置 | 3.5 | 10.84 | 12.98 |
90mm単装高角砲 | 2.8 | 10.14 | 12.28 |
13号対空電探改 | 1.6 | 5.27 | 6.34 |
21号対空電探改 | 2.0 | 5.67 | 6.74 |
FuMO25 レーダー | 2.8 | - | - |
94式高射装置 | 1.05 | 5.94 | 7.37 |
8cm高角砲改+増設機銃 | 2.45 | 7.34 | 8.77 |
10cm連装高角砲改+増設機銃 | 3.15 | 10.49 | 12.63 |
※艦の装備毎に数値を合計し、端数は切り捨て
重要な表です。この艦隊防空ボーナスですが、
- 通常艦隊の複縦陣で1.2倍/輪形陣で1.6倍
- 連合艦隊の第二警戒航行序列で1.1倍/第三警戒航行序列で1.5倍
のボーナスが与えられて計算されます。
高角砲や対空電探の改修に対する艦隊防空効果が非常に高い事に注意。
最強枠のFuMO電探であっても改修した対空電探には防空では勝てません。
なお、陣形ボーナスは「加重対空値(艦の対空含む)」には関係がなく
「対空装備の艦隊防空ボーナス」にのみ寄与します。理解が難しくなる要因
そのため、高角砲や対空電探がない状態で輪形陣にしても、
撃墜数増加効果はあまり見込めません。
装備改修の有無による差
青が改修なし/赤が改修条件の変わる☆6まで/緑がMAX改修
機銃は改修しても艦隊防空ボーナスには影響しないですが、
その他の装備は改修の効果が大きいという表ですね。
13号対空電探改を例に取れば、素の状態に比べ
☆6の段階でおよそ3倍、☆10まで上げたら4倍程度の防空効果となってきます。
なお、☆10の装備をいくつも作るのは時間がかかり
他にしないといけないことを考えると割に合いません。
☆10に対しての☆6までの改修で大体8割、☆4までで6割近くの効果が出てくるので、
- 高角砲の☆4のセットを6近く本作成
- 対空電探を☆4まで改修
- 高角砲を☆4→☆6まで改修
- 対空電探2個目を☆4くらいまで改修、☆6に
- 趣味の範囲で、頑張る
と言った流れで艦隊全体の防空を意識していくとよいかと思います。
10cm高角砲+高射装置なら、☆4まででネジ12本、☆6まででネジ18本、
☆10まででネジ46本(6から確実化した場合)となり、☆6までの改修が
MAX改修にかかる労力の半分以下でできるのにコスパがいい
参考:
→改修おすすめ装備一覧
→改修効果 火力・対空・防空等
まとめ
というわけで、防空の説明の際によく使われる「加重対空値」「艦隊防空値」の解説でした。
この記事では、
- 艦隊防空値をあげるのが大事
- 対空兵装(10cm高角砲+高射装置、90mm単装高角砲,電探)の改修が大事
以上2点を押さえておけばOKだと思います。
数字で見ても改修による効果の差はわかりにくいと思うので、
次は6-5編成を例にとっての具体例です。
→艦隊防空「改修」「増設機銃」の有無による結果の差 6-5編成で対空砲火を比較してみよう(図解)
お疲れ様です!
麻耶用に 21号対空電探★Max または 21号対空電探改★Max も載せておいてもいいのでは?
> 21号対空電探★Max または 21号対空電探改★Max も載せておいてもいいのでは?
載せたほうがいいですかねー?
別の記事でも書いてるんですが、21号改って21号から改修するコスパ合わないと思ってて
それなら13号のみにしといたほうが考える要素減っていいのでは位の認識。
お疲れ様です。
昔は対空を頑張ってあげても敵スロット180機(レ級E)とか98機(飛行場姫)
90機(港湾棲姫)みたいな削りがいのない敵ばっかりでしたが
今は多くても60機(空母棲姫)くらいになった上に基地航空隊の制空で削れるのが大きいですね。(4-5、5-5はダメだけど)
ただ加重対空値って言葉になったのは気に入らない、言葉だけ見て意味がわかる人どれくらいいるんだろ?
私は実質対空値とか補正後対空値って言ってたけど選ばれなかったw、まあそもそもゲーム内表記で対空+6って書いといて実質+36なのがね、真の値を表記して欲しい。
改修効果を試算してみました。
高角砲の改修効果が
・個別=√(改修値)*3、全体=√(改修値)*3
で2/1.3に加えて全体は6艦全部上がると考えると√(改修値)*30.7
秋月カットイン発動(さらに輪形)も計算すると
高角砲→√(改修値)*30.7/50.1(秋月カットイン)/128(+輪形)
対空電探→√(改修値)*13.8/23.5(秋月カットイン)/64(+輪形)
機銃→√(改修値)*4
※あと割合撃墜も上がるけど通常だと機数多い相手で1機増えるくらい、そして機数多いと1機増えてもほぼ無意味なので計算から除外
ここでFUMOと21号対空電探改の対空値差は2、個別+6、全体+0.8
同様に計算するとこの差は
13.4/18.6(秋月カットイン)/40.1(+輪形)
ノーマル21号電探だと
20.1/27.8(秋月カットイン)/60.2(+輪形)
火力や命中が優秀なFUMOでいい気もしますがFUMOを支援艦隊に回せると考えるならありかなあ。
ネジに余裕があれば、ですかねえ、14号対空電探を改修させてほしい。
※撃墜数は対空値の1/10で発動率50%とすると/20が実質上昇撃墜数なのに注意
またオーバーキルや全体防空は各艦切捨ても考慮。
180でも1スロのみとかだと全滅させること自体は可能になりましたからねえ・・・
加重対空値は、個人的にもよくわからないです。
まあ艦隊防空にたしてると思えばそういう感じなのかなあともとれますが、
実質対空値とかのがわかりやすいとは思うけど、なんか言葉がそれっぽくないですよねw
ゲーム内表記は・・うん、ノーコメントで。
計算関連は対空計算の理解を広めるように作ったようにしか思えない6-5でなんか書こうと思います。
21号対空電探改★Maxは21号から改修するならば確かに割に合わないと思います。
ただ、ランカー報酬で21号対空電探改を持っている人にとってならばいいかなと思います。
もらったときは今回は外れ装備だったかとがっかりしたものですが、今となってはもらっておいて良かったと★Maxしました。
14号対空電探やFUMOが改修可能になったらまた倉庫の肥やしになってしまうのでしょうがそれまでは貴重な装備です。
急遽、摩耶2隻目を育成していて連合艦隊の第一、第二にそれぞれ摩耶を配置することを視野に入れたらもう1本対空電探★Maxの必要性を感じ、21号対空電探改を改修しました。
摩耶2隻体制なら90mm単装高角砲★Maxも2本あったほうがいいですね。
まあ、ネジの関係からイベまでの期間を考慮して優先順位を考えなきゃならないですけど。
最近の改修はネジの量が急激に多くなりちょっと酷すぎではないかと思っています。
必要ネジ数の急激な上昇と改二ペースの遅さがとても不満です。
記事お疲れ様です~
それなりに理解していた事とは言え、綺麗な表とグラフに整理されてると見やすく面白くて良いですね!
特に艦隊防空ボーナスが、対空カットインと陣形補正& (2 / 1.3)倍の部分で倍々ゲームになる辺りまで自力で理解するのはかつて非常に大変だったので。
(wikiの記載だと私の頭では結構理解に苦労しました…)
比較表を見てもやはり10cm高角砲+高射装置、90mm単装高角砲は優秀ですね。
★4でも艦隊防空ボーナスが6も上昇するのはネジ貧弱提督には非常に助かりますし、
秋月型や摩耶様を採用するにあたって自然と改修されていくのも地味にありがたいです…
>特に艦隊防空ボーナスが、対空カットインと陣形補正& (2 / 1.3)倍の部分で倍々ゲームになる辺りまで自力で理解するのはかつて非常に大変だったので。
多分この記事見てもそのあたりは理解できる方少ないかなあ・・(焦点をあまり当ててないので)
結局、いろんなところで同じ計算式に触れて、どこかで理解できたらと思っています。
>比較表を見てもやはり10cm高角砲+高射装置、90mm単装高角砲は優秀ですね。
☆4でも☆1でもいいので、とりあえず改修しておいたほうがいいというのはもう少し広まってほしいですねー
どうしても記事内ではMAXばっかり使いますが、そうじゃなくてもとても効果が大きいというのは知っといて欲しい事柄なのです。
最初の方もコメントされていることと近いですが、
艦隊防空ボーナスの表に、
Fumoを載せてみるのはいかがでしょう?
Fumoは改修できませんが、
改修できる電探と比べてどの程度違ってくるかが明示されていると
より理解が進むと思います
>FuMO
これはあったほうが良さそうですね。。加筆しました。
結局21号も改のみ書き加えました。
イベント復帰勢だったのですが増設スロに入れられるからと何気に改修していた10cm連装高角砲改+増設機銃の効果が非常に高いことを最近知りました。
増設スロでこの艦隊防空能力は強いですね
ただ装備できる艦が限られてるのが厳しいですが、今後に期待か
高角副砲+機銃も一覧に加えて欲しいです
表のみですが対応しました。
いい装備なんですが使い所限られるんですよねえ…難しいです
増設に91式高射装置が載せれるようになったので、秋月からボフォを降ろして91式高射装置を入れてみました
装備は 秋月砲☆MAX✕2、13号対空改☆MAX、(増設に91式高射装置☆9)
カットイン判定で7種か9種が出るかと思ってましたら普通に1種が出ました
ジョンストンの増設へ同じ様に入れてもの36種と37種でした
でっきり1種も出るのかな?と思っていたので、ただ単に施行回数足りないだけなのか、勘違いかのどちらか
あと、火力と夜戦火力が上がる高射装置が増設に装備出来るようになった今、秋月型とフレッチャー級にはボフォを入れたほうが良いのか(加重対空値寄り)、はたまた改修した高射装置のほうがいいのか(艦隊防空値寄り)、分からなくなってきました
ジョンストン級には 5inch単装砲 Mk.30改×2とGFCS Mk.37(増設に91式高射装置)です
失礼しました
あと秋月の増設にはボフォや三連機銃集中配備☆9などを装備させてました
秋月型、フレッチャー級内同型艦の発動順は、今まで報告があったのかちょっと覚えてないです。
(そもそも4スロでできるようになったのが最近なので)
問題なく運用できると仮定するのであれば、
どちらも加重対空が十分整っている艦なので、艦隊全体の防空を広げるという意味で基本高射装置でいいんじゃないかと思います。
ただ、航空戦の制空状況の想定(そもそも制空喪失している)とか、敵スロットの数(極端な例だとレ級eliteは180)次第では
機銃にして秋月型が担当になった時だけを狙うと言ったほうがいいのかもしれません。
そこまでやるなら敵艦隊の想定に合わせて計算しないとなのでなんともですね…
四腕さま、コメントありがとうございます
なるほど、秋月型専用対空カットインを邪魔しないのであれば、増設に高射装置で艦隊防空するのも良いのですね
あとはケースバイケースでの運用との相談も納得です
仮に専用対空カットインと高射装置カットインが内部で両立し、且つ優先順位で専用対空カットインが先ならば、カットインの両面待ちとやや低めの火力と夜戦火力をアップすることができ、さらに改修もお値打ちな高射装置は良い存在になると思います(なってほしいかも)