海域の攻略がうまくいかないのは様々な理由がありますが、その一つに「他の人の編成を参考にしているのに、その編成意図を真似できていない」というものがあります。この記事ではありがちな、編成コピーでの失敗例を紹介してみます。

(2023/07/31 誤字・画像ミス等の修正)

夜戦関係

D砲以外を使った「主魚電見」

駆逐艦専用のカットインに「主魚電見(水)」という装備構成がありますが、
これはD砲を採用するかどうかで火力に大きな差がでてきます。
※D砲の中でもD2砲/D3砲に差がある

雪風に高角砲を載せた主魚電水の例。昼の火力は高いけど夜戦最大火力が263しかでない。
雪風にD2砲を載せた主魚電水の例。昼火力が下がるが夜戦最大火力は317に。
雪風にD3砲を載せた主魚電水の例。昼火力が下がるが夜戦最大火力は331に。

陽炎型にC砲や、白露型にB型改四を乗せて「主魚電」カットインをする
提督を多く見かけますが、これらは夜戦
火力が下がりダメな例になります。

※駆逐艦の補強増設に電探が乗るようになって「主主魚電」
という夜戦カットインの装備例も出来るようになりましたが、
これもD砲を使った「DD魚電」とするのが前提です。

D魚電を使うか魚魚水を使うかの具体的な判断については、以下の記事も参照してください。
駆逐艦の夜戦カットインと新装備「水雷戦隊 熟練見張員」の運用について(2021/05実装分)

80レベル未満の駆逐艦に「魚魚水」「D魚電見(水)」

「魚魚水」「D魚電/魚電見」といった駆逐艦専用の夜戦カットインは、
Lv80以上で2回判定の攻撃を確率で行います。Lv79以下だと1回判定の攻撃しか行いません。

練度が79以下だと魚魚水の2発判定がでない
練度が80以上だと魚魚水の2発判定が出る
練度が79以下なら、いっそ通常見張員を載せたほうが2発判定が上がる

改二練度で止めている駆逐艦は、練度を確認してから装備を見直したほうが良いでしょう。
79以下と80以上では火力に大きな差が出るので、他の役割を検討したいところ。
メインの火力として運用するなら80以上にレベリングも考えましょう。
駆逐艦の夜戦カットインと新装備「水雷戦隊 熟練見張員」の運用について(2021/05実装分)

装備ボーナスがあるけど未改修の例(綾波魚雷カットインの例)

綾波に
・試製 長12.7cm連装砲A型改四☆MAX
・61cm三連装(酸素)魚雷後期型☆MAX
・61cm三連装(酸素)魚雷後期型☆MAX

という装備構成をすることがあります。

この装備構成は、
・特型駆逐艦を採用している
・装備改修をしっかりしている
という時、装備フィットボーナスが高く、夜戦火力の高くなる構成です。
もし改修していないのであれば、改修した61cm五連装(酸素)魚雷を採用した方が、
夜戦火力が高くなります。

A4改四/三連後期/三連後期装備しても、改修していない場合夜戦火力は313。
61cm五連装(酸素)魚雷の☆6を3積みで夜戦火力324。この装備を載せたほうが火力が上がる例は多い。ちなみに五連装魚雷にA型改四を一本乗せても弱い。
A4改四/三連後期/三連後期と改修してあると、夜戦火力は332迄上がる

上記例の様に、A型改四や三連後期といった、その艦(艦型)のみ強い装備がたくさんあります
その装備を改修していないのであれば、誰もが改修しているような装備を載せたほうが、
勝率が高くなることもあります。

実際に何を乗せるのが強いかは手持ちの改修状況で変わるので、
少しでも気になったら火力計算したいです。
※綾波の場合、試製61cm六連装(酸素)魚雷☆MAXを3積み出来るならその方が強い。

重巡級以上の艦に水雷戦隊 熟練見張員の装備

上記に比べたら影響は小さいですが取り上げておきます。
重巡級以上に水雷戦隊 熟練見張員を装備しても、夜戦カットインの発動率は上がりません
水雷見張員で同発動率が上がるのは軽巡・雷巡・駆逐のみです。

水雷見張りを載せていると、魚雷カットインの発動率が44.3%
通常の熟練見張員を載せていると、魚雷カットインの発動率が48.4%。こちらの方が発動率が高い

重巡級の「カットイン発動率」を上げるなら通常の見張員を装備してください。
「火力」を目的にする場合は改修した三式弾改(二)を乗せることも選択肢になります。
※火力キャップに到達してない重巡等は、敵装甲が高い場合は火力装備を載せるのも選択肢

画像の妙高は主砲2/魚雷2と装備しましたが、
主砲1魚雷3や、主砲0魚雷4の装備でもOKです。
手持ちの装備内で、一番夜戦攻撃力が上がる編成を基本としましょう。

※水雷見張りについては最近の検証報告で新たに判明した内容です。
サイト内でも旧編成では水雷見張りを使用しているものが多いです。

夜偵の採用について

夜偵は夜戦の火力やクリティカル率等に大きく寄与する補助装備ですが、
発動には条件があります。

基本的な発動条件と発動率は、

  • 開幕航空戦時、制空状態が 制空権確保・航空優勢・航空劣勢の何れかであること
    • 開幕夜戦マスでは制空権に関係なく発動
    • 航空拮抗では発動しない
  • 搭載数1以上のスロットに搭載していること
  • 通常艦隊で装備 or 連合艦隊時第二艦隊に装備していること
  • 夜偵の発動率は、夜偵索敵値と装備した艦のLvに依存

となります。

発動率については、
[√(装備索敵×艦娘レベル)]×4[%]という式が使われます。

九八式水上偵察機(夜偵)・Loire 130M(索敵3)の発動率
レベル発動率(%)レベル発動率(%)
145752
286656
3127560
6168664
9209768
122410872
172812176
223213480
273614784
344016288
414417792
4848(192)(96)
夜偵発動率が繰り上がるレベル。Lv.96なら夜偵発動率は64%,Lv97なら68%。
零式水上偵察機11型乙改(夜偵)(索敵5)の発動率
レベル発動率(%)レベル発動率(%)
184056
2124560
4165264
5205868
8246572
10287376
13328080
17368984
20409788
254410692
294811696
3452125100
未婚の場合、Lv97以上で88%発動に。ケッコンする場合、Lv125で100%発動。

基本的には、特効艦ではなく、且つ練度の高い艦に夜偵を乗せるのがおすすめ。
余裕があれば乙夜偵を作り、Lv97(未婚), Lv125(ケッコン)を意識してみたいです。

また、九八式水上偵察機(夜偵)しか持っていない且つ未婚の場合、
九八式水上偵察機(夜偵)を2積みすることも考えましょう。

※制空権が足りない場面で航空拮抗ではなく航空劣勢を推奨する場合、
大抵は夜偵を発動させるためです。制空権と一緒に確認してみましょう。

探照灯・照明弾

探照灯と照明弾については、
掲載元が使っていても使わないことが選択肢に入ります。(その逆もあり)

ただし、あまり良くない事例もいくつかあります。

  • 道中夜戦があるのに探照灯を使う
    • ダメコン前提で使うなら選択肢
  • 装備スロットに余裕がないのに照明弾を2つ以上使う
    • 1つ目の発動率は約71%, 2つ目は約20%程度
      スロットの価値を考えると割に合わない事が多い
  • 火力が足りないのに魚雷カットイン艦に探照灯や照明弾を装備する
    • デコイになる1隻に装備を押し付けたほうが良くなることが多い

昼戦関係

タッチ火力の最大化

大抵の場合、タッチ編成では火力が最大になるように装備しています。

大和武蔵タッチ

  • 大和と武蔵のペアかその他のペアか
    • 大和武蔵→大和アイオワ等に変更する場合火力不足になりがち
      火力が足りるかチェックしたい
  •  主主徹◯◯電の基本構成になっているか
    • ◯には副砲・偵察機・水戦が入る事が多い。同じ系列の装備例にしてたら極端な失敗はしにくい
    • 任務をクリアしていないと真似できない装備構成あり
      対空カットイン出来る副砲の「10cm連装高角砲群 集中配備」を入手しておきたい
  • 15m二重測距儀(改)+21号電探改二(+熟練射撃指揮所)を装備しているか
    • 同電探はタッチ倍率が更に1.1倍となる。SGレーダーとか載せてはいけない
      武蔵改装・大和関係の任務で手に入る
  • 空いた装備スロットに何を載せているか
    • 水戦での制空補助・副砲での対空カットイン等。他の艦に役割を回せることもある
  • 命中率・反航戦での火力は足りているかどうか
    • 道中の砲撃戦で命中が不足しているのを許容するかどうか
      大和改二に46砲と51砲を併用したらマイナス補正を2重に受ける
      未婚の場合ペナが大きい等

よくある注意点をまとめました。その場では、どうしようもないことも多いです。
例えば大和武蔵の編成が真似できなかったらそのイベント後に大型艦建造を回して見る等、
出来ることをしていきたいです。

大和改二に関連する任務が終わっていなければ挑戦しておくのがおすすめです。

タッチについてはこちらも参照

長門陸奥のタッチ

  • 長門と陸奥のペアかどうか
    • それ以外だとタッチ倍率が大きく落ちる
  • 徹甲弾電探の最大倍率構成(2.6082)か・徹甲弾偵察機の弾着構成(2.268)か
    • 徹甲弾と電探を装備して初めて最大倍率になる
      特に掲載元が徹甲弾電探と載せているのに計算せず徹甲弾偵察機としている場合は注意
  • 旗艦の射程と随伴の射程に差をつけているか
  • タッチ時命中率は足りているか
    • 大和型よりシビア。命中が足りないことは意外と多い

長門型の場合、未婚だと火力/命中/発動率それぞれ不足しがちです。
装備改修等で少しでも補いたいです。
また、補強増設に火力装備を活用することも重要です。

補強増設に改修のない高射装置・三式弾

まだ見かけてないですが今後見かけそうなので紹介。

補強増設に改修した高射装置を載せている場合、
それは火力と命中を目的にして装備しています。

対地戦のない箇所で増設に三式弾改や三式弾改二を載せている場合、
それも火力と命中を目的としています。

2023 E3-3 同航戦史実補正ありで計算 未改修の三式弾だと火力は上がらない
2023 E3-3 同航戦史実補正ありで計算 改修した三式弾改(二)はバカみたいに補正が乗る。タッチが絡むと4,50点打点が上がることもある。

画像は極端な例ですが、史実補正やタッチが絡めば無視できない差になることもあります。

例えば、サイト内で補強増設に改修した三式弾改を装備していても、
コピーする時に無改修の三式弾を装備すると、殆ど意味のない装備になります。
三式弾改の改修はすぐ出来ることではないので、
既にある改修した高射装置に代替するとか、火力を上げるために機銃を乗せるとか、
装備の意図(この場合は火力上昇)を読み取って編成しましょう。

対空カットイン+対潜先制爆雷攻撃の分離

よくある編成に、一つの艦に2つ以上の役割を任せたものがあります。

例えばありがちなのは以下のような例ですね。

  1. 対空カットイン+対潜先制爆雷攻撃
  2. 輸送(大発装備)+対潜先制爆雷攻撃
  3. PT対策+対地
  4. 対潜先制爆雷攻撃+夜戦補助

今後ありそうな例として、「対空カットイン+対潜先制爆雷攻撃」を見てみます。

右の秋月はソナーを載せてるのに対潜先制爆雷攻撃をしていない

秋月型だと、高練度になることで、対空カットインと対潜先制爆雷攻撃を兼ねることが出来ます。
これは練度と対潜改修によって真似することが出来ない例です。
良くないのは、対潜先制爆雷攻撃を目的としているのに、対潜が足りないままソナーを載せていることです。
※敵によっては2スロで対潜しないと対潜火力不足なこともあります。

例えばこの装備例が「輸送作戦」で出てきて真似出来ない場合、

  • 秋月型をFletcher級にして1スロ対潜にする
  • 秋月型に司令部を載せ、旗艦にする
  • 秋月型にドラム缶(輸送用)や電探を載せ、索敵等他要素を増やす
  • (そもそも増設を開けてない場合)秋月型は対空カットイン専用で割り切る

といったことが考えられます。対潜が足りなくなる分は

  • 他の艦に対潜を増やす
  • 対潜先制爆雷攻撃自体を諦める
    →必要ならキラ付や航空支援で対潜をカバーする

といったことが考えられます。

秋月型をFletcher級に変えると、対空カットインの安定感が下がるが対潜火力は上がる。

※画像の様な装備例をするのであれば、 5inch単装砲 Mk.30改+GFCS Mk.37が欲しい。
2本あるとなお良い。無いままFletcher級に変えると、対空カットインの価値はかなり落ちる。

秋月型に司令部を載せて空いたスロットを埋める例(遊撃)
増設なしの例。「主主電」で対空カットインを出すのがメインなら、主主ソナーとかしたらダメ。

すべてをコピーすることは出来なくて当然です。
どこを妥協すると突破率が下がりにくいか考えると良さそうです。

その他、対空カットイン目的の艦にカットインできない
対空装備を載せている例も見かけるので、そちらも注意しましょう。

※2023/05/26のメンテで対空カットインに大幅テコ入れが入りました。
秋月型の対空カットイン発動順原則考慮不要/多重判定と非常に強くなっています。
把握してない方は確認しておきましょう。

作戦室を活用しよう

この記事で使用した画像は作戦室(v1.11.10)というサイトを利用しています。
作戦室で火力計算をすれば、出撃前にミスを回避できるかもしれません。

自分で考える時の補助ツールとなるので、積極的に活用してみましょう。

まとめ

ありがちなものの中で、言及しやすいものをまとめてみました。

他にも支援艦隊を正しく使えているかどうかは、編成を真似する際重要な要素と言えます。
イベントに入る前に、準備できるところがないか確認してみるといいかもしれません。